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小規模企業共済 完全シミュレーター|掛金全額所得控除+退職金統合で実質利回りを最大化、30年年次表で可視化

年齢・年収・月額掛金・加入年数を入力すると、掛金全額所得控除による所得税・住民税の節税額と、共済金A/B/準共済金/解約手当金それぞれの受取額、退職所得課税による実質手取りを30年年次表で計算します。累計節税+受取額から実質利回りを可視化し、iDeCoやNISAとの併用戦略も明確化。個人事業主・小規模法人役員の最強節税ツールを、数字の裏付けで判断できます。

最終更新:2026年8月14日/監修:計算ツールズ編集部

小規模企業共済シミュレーター

加入可能年齢は制約なし(事業廃止まで加入継続可)。加入時年齢+加入年数=受取時年齢として、共済金Bの受給資格(65歳以上)と解約手当金の課税区分の判定に使います。
1,000円〜70,000円の範囲(500円単位)。年84万円まで所得控除可能。
加入期間。20年以上で共済金Aが元本超え、退職所得控除も1年70万円へ。
所得控除効果を試算するための課税所得ベース。事業所得は経費控除後、給与所得は給与所得控除後。
A=事業廃止/B=65歳以上15年以上/準共済金=法人成り/解約手当金=任意解約(20年未満は元本割れ)。

30年年次表(年ごとの累計)

年掛金累計掛金年節税累計節税共済金A相当

結果の見方

小規模企業共済は、中小機構が運営する個人事業主・小規模法人役員のための退職金制度です。掛金は月1,000円〜70,000円で、全額が小規模企業共済等掛金控除として所得から差し引けます(iDeCoとは別枠)。

  • 累計掛金:月掛金 × 12 × 加入年数。月3万円×30年なら1,080万円。
  • 累計節税:月3万円(年36万円)の掛金で、所得税+住民税の限界税率が20%なら年7.2万円×30年=約216万円。年収600万・900万クラス(税率30%)なら年10.8万円×30年=約324万円。
  • 受取共済金:加入期間・受取事由により変動。共済金A(事業廃止)は加入20年で約100%、30年で約110%、40年で約120%と、元本を超える設計。
  • 退職所得課税:共済金は退職所得扱いのため、退職所得控除(勤続20年まで年40万・以降年70万)と1/2課税で税負担が大きく圧縮。
  • 実質利回り:(累計節税+受取共済金−退職所得税−累計掛金)÷累計掛金。多くのモデルで年利換算3〜5%相当(安全資産としては極めて高水準)。

計算の仕組みと数式

1. 累計掛金と累計節税

年掛金 = 月掛金 × 12
累計掛金 = 年掛金 × 加入年数
年節税 = 年掛金 × (所得税限界税率+住民税10%)
累計節税 = 年節税 × 加入年数

2026年分(令和8年分)の所得から、給与所得控除は最低保障74万円・上限195万円、基礎控除は合計所得489万円以下なら104万円(〜655万円は67万円、〜2,350万円は62万円)です。住民税の基礎控除は43万円のまま変わりません。年収600万円なら合計所得436万円・基礎控除104万円で課税所得は約332万円となり、所得税20%+住民税10%=合計30%が限界税率。月3万円掛金なら年間108,000円の節税、30年で324万円です。改正前(基礎控除一律48万円)でも年収600万円の限界税率は30%で同じですが、年収400万円クラスは20%→15%に下がります。

2. 共済金の受取額(概算)

共済金A(事業廃止):掛金納付月数に応じて設計。加入20年で約100%、30年で約110%。

共済金B(65歳以上15年以上加入・老齢給付):Aよりやや低め、20年で約98%、30年で約107%。

準共済金(法人成り等):加入20年で約80%、30年で約88%。

解約手当金:20年未満は元本割れ(10年で80%、15年で90%、20年でようやく100%)。

3. 退職所得課税

退職所得控除 = 40万×勤続20年 + 70万×(勤続年数−20)
退職所得金額 = (受取共済金 − 退職所得控除) × 1/2
退職所得税+住民税 = 退職所得金額に累進税率適用

勤続30年の退職所得控除は1,500万円。共済金1,200万円なら控除内で全額非課税。共済金2,000万円なら(2,000−1,500)×1/2=250万円が課税対象、税率10%で約25万円の税負担。

4. 実質利回りの算出

実質手取り = 累計節税 + 受取共済金 − 退職所得税
純利益 = 実質手取り − 累計掛金
実質利回り (年率換算) = ((実質手取り/累計掛金)^(1/年数) − 1) × 100%

共済金の種類と受取

種類受取事由加入20年時加入30年時加入40年時特徴
共済金A個人事業廃業/会社解散約100%約110%約120%最高の還元率
共済金B65歳以上で15年以上加入約98%約107%約117%老後給付
準共済金法人成り/老齢給付以外の役員退任約80%約88%約95%Aより低いが元本超
解約手当金任意解約約100%約110%約120%20年未満は元本割れ

個人事業主が事業廃止を予定するなら共済金Aが最高還元。法人成りする場合は準共済金となるため、法人化前に一旦廃業扱いで共済金Aを受け取り、法人役員として再加入する戦略も検討価値あり(実務は税理士確認要)。

ケーススタディ:加入モデル別の効果

① 30歳・月3万円・年収600万・30年加入で廃業

個人事業主で早期加入モデル。。累計掛金1,080万円、累計節税約324万円(税率30%)、共済金A約1,188万円、退職所得控除1,500万円の枠内で全額非課税、実質手取り約1,512万円。差額432万円の純利益。

② 40歳・月5万円・年収900万・20年加入

成長中の個人事業主・法人化前想定。。累計掛金1,200万円、累計節税約360万円(税率30%)、共済金A約1,200万円、退職所得控除800万円で残400万×1/2=200万円課税・約30万税、実質手取り約1,530万円。

③ 50歳・月7万円・年収1500万・15年加入

高所得者の駆け込み加入モデル。。累計掛金1,260万円、累計節税約542万円(税率43%)、共済金A約1,197万円。控除600万円、退職所得約299万円×累進課税で約50万税、実質手取り約1,689万円。

④ 副業月1万・年収400万・10年加入

副業個人事業主の最小コース。。累計掛金120万円、累計節税約18万円(税率15%)、共済金A約102万円、控除400万円で全額非課税、実質手取り約120万円。少額でも節税+利回りは魅力。改正前は年収400万円の限界税率が20%で累計節税約24万円でした。

⑤ 共同経営者・月5万・年収800万・25年加入

共同経営者として加入するパターン。。累計掛金1,500万円、累計節税約450万円(税率30%)、共済金A約1,575万円。控除1,150万円、退職所得約213万円、税約33万、実質手取り約1,992万円。

iDeCo・NISAとの比較

小規模企業共済iDeCo新NISA
掛金上限月7万円 (年84万)月6.8万円 (国民年金1号)年360万 (成長投資枠240+つみたて120)
掛金控除全額所得控除全額所得控除なし
運用予定利率1.0%(元本保証)投資信託等(変動)投資信託等(変動)
受取課税退職所得課税(優遇)退職所得課税or公的年金等控除非課税
途中解約20年未満は元本割れ60歳まで原則不可いつでも可能
共済貸付掛金の7〜9割まで貸付可なしなし
対象者個人事業主・小規模役員のみほぼ全員成人全員

個人事業主なら小規模企業共済+iDeCo+NISAの3階建てが最強。所得控除枠は共済とiDeCoで最大約年160万円、NISAは非課税運用枠で成長を狙う設計。

加入・掛金設定のコツ

掛金は「無理なく続けられる額」から

掛金は途中で減額可能ですが、減額分は運用に回らず据え置きとなり、その分の予定利率が減額後は付与されないという不利益あり。最初は少なめ、事業拡大に応じて増額していく設計が安全。

20年以上加入が鉄則

任意解約時の解約手当金が元本を超えるのは加入20年から。20年未満での解約は元本割れ。共済金Aで受け取れば20年未満でも元本近くを回収できるが、事業廃止という事由が必要。安易に加入するのではなく、20年継続の意思を持って始めるのが基本。

共済貸付枠を非常用資金として活用

加入者は掛金の7〜9割まで低利で借入可能(一般貸付:年1.5%/緊急経営安定貸付:年0.9%)。実質、掛金は「使えなくなる」わけではなく、緊急時の資金プールとして機能。事業のセーフティネットも兼ねる制度設計。

⚠ 当ツールは概算用です。共済金の受取額は掛金納付月数と受取事由により中小機構の算定式で決定。所得税・住民税の限界税率は課税所得により変動。実際の加入判断は税理士・共済窓口へご相談ください。

よくある質問(FAQ)

小規模企業共済は誰でも加入できますか?

加入資格は個人事業主または常時使用する従業員数が20人以下(商業・サービス業は5人以下)の会社の役員など。会社員副業でも「個人事業の開業届」を提出していれば加入可能。医療法人・農業組合法人の役員、共同経営者(正式登記されている者)も対象。詳細は中小機構の加入資格ページで要件確認を。

年末調整・確定申告での節税効果はいくらですか?

掛金全額が「小規模企業共済等掛金控除」として所得控除。年間84万円(月7万円)が上限。所得税・住民税の合計税率が20%の人なら年16.8万円、30%の人なら年25.2万円、40%の人なら年33.6万円の節税。iDeCoとは別枠なので、両方満額なら年160万円超の所得控除が可能。

掛金は途中で変更できますか?

1,000円〜70,000円の範囲で500円刻みで変更可能。増額はいつでも申請可、減額は「事業経営が著しく悪化」などの理由が必要でしたが、2016年以降は減額理由の証明が不要となり、実質いつでも変更可能。ただし減額分の掛金は「掛止め」扱いとなり、共済金額の計算基礎に減額後の掛金のみ反映されるため、単純に節税額が減るだけでなく将来の共済金も減る点に注意。

受取共済金の税金はどう計算しますか?

共済金は退職所得扱いです。退職所得控除(勤続20年まで年40万、以降年70万)を差し引き、残額を1/2してから所得税・住民税の累進税率適用。30年加入で共済金1,500万円なら、控除1,500万円で全額非課税。3,000万円なら(3,000−1,500)÷2=750万円が課税対象、税率23%で約170万円の税。

解約手当金と共済金Aはどう違いますか?

解約手当金は「任意解約」時に受け取り、共済金Aは「個人事業廃業/会社解散」時に受け取ります。同じ掛金納付期間でもAの方が受取額が多く設計されています(Aは加入20年で100%、任意解約は20年でようやく100%)。事業を継続する意思がなくなったら、任意解約より事業廃業→Aを選ぶ方が有利。ただし事業廃業には税務・法務手続きが伴います。

共済貸付は本当に低利ですか?

一般貸付は年1.5%、緊急経営安定貸付は年0.9%、傷病災害時貸付・福祉対応貸付なども1%前後。銀行のビジネスローン(年5〜15%)や消費者金融(年10〜18%)と比較すれば圧倒的に低利。借入枠は掛金の7〜9割。加入者としては掛金が「使えなくなる」わけではなく、低利で借り戻せる資金プールとして機能する点が大きい。

法人成りしたら共済はどうなりますか?

個人事業から法人成りする際、法人役員として20人以下(商業・サービスは5人以下)の要件を満たせば継続可能。要件を満たさない大企業になる場合は準共済金として受取。準共済金は共済金Aより約20%低いため、法人化のタイミングで一旦廃業→共済金A受取→法人役員として新規加入という戦略も税理士と相談可能(法人成り前後の実態確認要)。

掛金前納で追加節税できますか?

1年分前納可能で、前納した掛金はその年の所得控除に算入できます。例:12月に翌年12ヶ月分(84万円)を前納すれば、その年の所得控除が2年分(月払いの節税+前納分)に。ただし翌年以降の掛金額が変わらない前提。所得が急増した年の駆け込み節税に有効。

iDeCoと併用しても両方全額控除されますか?

はい、両方全額所得控除されます。小規模企業共済は「小規模企業共済等掛金控除」、iDeCoも同じ「小規模企業共済等掛金控除」枠で合算されますが、両制度の掛金上限は独立して適用。個人事業主なら小規模共済月7万+iDeCo月6.8万=月13.8万円(年166万円)まで所得控除可能。実質、日本の個人事業主にとって最強の節税枠組み。

加入するタイミングは早いほど得ですか?

基本的には早い方が有利。累計節税額は加入年数に比例、共済金の運用も長期の方が効きます。ただし事業立ち上げ直後で資金繰りが厳しい時期は無理して掛金を出す必要はなし。月1,000円でも加入しておけば加入期間はカウントされ、後で掛金を増額できます。「20年経過するまで解約したくない」ことを踏まえて、事業が軌道に乗ってからの加入判断も合理的。

出典・参考資料

※本記事の計算はあくまで概算です。実際の共済金額は掛金納付月数・受取事由により中小機構の算定式で決定。加入判断は税理士・共済窓口にご相談ください。